新しいシステム、誰も使いこなせない?“導入後の壁”の乗り越え方―使われないITを生まないために

こんな会話、社内で飛び交っていませんか?
「このシステム、誰が一番詳しいの?」
「ベンダーの説明聞いたけど、ITの話ばっかりで業務にどう使うのか分かんない…」
「とりあえず現場で考えて適当に使ってみる?」
「…(結局うまく活用できず、形骸化)」
IT部署があろうがなかろうが、よくある話ではないでしょうか。
業務で使いたいし、使うルールになっているけど、どう使えばいいのか、どう活用すればいいのかわからない。
多くの企業が直面する“導入後の壁”なのかも知れません。
では、なぜこんなことが起きるのか?
今回は、システム導入後の壁について、どの乗り越え方とともにお話いたします。
システム“導入後の壁”
ITの説明と業務がつながっていないため、こういったことが発生します。
IT担当者やベンダーは、システムの「仕様」を説明します。
それは、当然ですよね。IT担当者やベンダーの視点は、いかにこのITが優れているかを説明して、それを理解してもらいたいわけです。
でも、実は業務の現場社員が知りたいのは、「この業務ではこう使う」という具体的な使い方です。
どういう業務で、どういう時に、どんな機能を使うと、どうなる。
実践的なことを知りたいのです。
「仕様の説明」はされるが、「業務での活用方法」は説明されない。
その結果…
- 「ITの話は分かった。でも、どうやって業務に活用すればいいの?」
- 「操作マニュアルがあるのはいいけど、この機能の使いどころはどこなんだろう」
- 「効率化したいのに、けっこう手間かかるな」
こうなると、現場社員はどう使うかを自分たちで考えないといけなくなります。
メインの業務が山積みなのに、システムの仕様を理解し、それをどう業務に活用するかを考えるなんて、面倒に感じるのではないでしょうか。
それが“導入後の壁”となり、せっかくコストをかけて導入したITが社員にはまったく使われないという結末を招きます。
「導入後の壁」を乗り越えるには?
①ITの仕様を説明するだけでなく、「この業務ではこう使う」という情報を社内で共有する
業務プロセスや業務フローを整理し、それらとITを組み合わせて、使い方を確認できるような資料を準備するのが良いです。
どの部分でどういう機能を使うまで表現できれば、具体的な使用イメージを共有できます。
機能自体の詳細は、製品マニュアルの方に寄せればOKです。
②「ITを理解する人」と「業務を理解する人」をつなぐ役割を誰が担うのかを明確にする
ITと業務をつなぐというのは、非常に重要な業務になります。
ITと業務の橋渡し役がいないと、結局誰も活用しないまま放置されてしまうからです。
では、その橋渡し役は誰が担うべきか。
IT担当者は、ITに詳しくても、普段の業務自体を理解していることは多くありません。
実際にITを使う立場の方々は、逆にITに詳しくなくても、業務を理解しています。
IT担当者と現場社員のどちらか、または、双方が協力して、ITと業務の橋渡し役を担いましょう。
③社内で難しいなら、外部の力を活用するのも選択肢
外部の力を活用するのも一つの手です。
時間さえあれば、ITの仕様理解も業務の理解もその組み合わせもそこまでレベルが高いことではないかも知れません。
ただ、いくら重要だと言っても、ITと業務をつなぐというメインではない業務に、人も時間もかけたくないというのが本音ではないでしょうか。
メインの業務ではないことに時間を割くというのは誰もが嫌がりますよね。業務負荷が上がったり、残業が増えたり、そんなことが容易に想像できるでしょう。
システム導入コンサルタントやITコンサルタントであれば、ITの仕様も業務も素早くキャッチアップできます。また、業務プロセスを整理した上で、最適な活用方法の提案を得ることができるでしょう。
- 人員等のリソース不足
- システム導入や活用について思うような成果が得られていない
上記にあてはまる場合は、外部支援を選択肢に入れても悪くないでしょう。
ITを最大限活用しよう
いかがでしたでしょうか。
自社に当てはまるようなこともあったのではないでしょうか。
IT導入の目的は、導入すること自体ではなく、業務を改善することです。
“導入後の壁”を乗り越えて、ITを最大限活用できるようにしましょう。
今回の記事では、システム導入後の壁とその乗り越え方についてお話いたしました。
導入したITが定着しない、使い方が不明確…そんなお悩みがあれば、ぜひBackpedalまでご相談ください。
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